No.19 (祭座新聞 第二十、2004年4月掲載)

和太鼓祭座    


 コンビニにスーパー、デパートに駅の売店、これらの陳列棚には色々な

お弁当が並んでいる。次々に新発売されるユニークな弁当の中で、地味

な存在ながらも根強い人気を誇っているのが「助六寿司」。いなり寿司と

のり巻きをセットにした寿司弁当だが、なぜ「助六」と呼ばれるようになっ

たのか? −−− いなり寿司が誕生したのは江戸時代の芝居小屋から

で、「助六由縁江戸桜」という江戸歌舞伎がもとになっている。しかも、

実は初めのうち”揚巻寿司”という名で発売されていた。それはそのお話の

ヒロインである「揚巻」という女性の名にちなんだものと、当時天保の飢饉

による倹約令から、魚を使った寿司は贅沢品のため自粛しなければならな

かった風潮を重ねたから。しかし、やがてヒロインからそのお話に登場する

ヒーロー「助六」という俗称で呼ばれるようになり、ついには正式名と変わっ

ていったという歴史がある。いまや、『揚巻をください』と言って助六を渡して

くれる通は居ないだろう、、、。『バカにしているのか!』と怒られること間違

いなしである。