No.13 (祭座新聞 第十四号、2002年9月掲載)
時計のCMには目立たないながらお約束がある。アナログ時計のCMを
見ると、その針が同じ時刻を指しているのにお気づきだろうか?これには
れっきとした美的配慮が働いている。長い針と短い針が両方とも下を向い
ているとなんだかたるんでいるように見え、また、どちらか片方だけが上で
もアンバランスで落ち着きが悪い。宣伝するからには消費者の目に少しで
も美しく見えないといけない為、検討に検討を重ねた結果が10時8分が
ベストと決められたそうだ。
また、CMにとって大事なのがブランド名。A社の宣伝を見た消費者が、
よく似ているB社の時計を買ってしまっては意味がない。時計のブランド名
は”12”の数字のすぐ下に刻まれているのがほとんどで、10時8分ならば
その上に影を落とすこともないし見た目のバランスもいい。
セイコーの場合は10時8分42秒と秒針まで細かく決まっていて、昭和12
年以降のカタログ全てというのだから、なかなか伝統ある時計だ。ちなみ
に、同じくセイコーのデジタル時計では、いろいろな数字を一度に見られ
なおかつ動きがあるということから、10時8分59秒が採用されている。
あの、言っておきますが筆者はセイコーの社員でも何でもありません。
あしからず。